三田のガウディ「蟻鱒鳶ル」の岡啓輔さん

麻布十番からも頑張れば歩ける距離、三田の聖坂で、気になるビルが建設されているのをご存知でしょうか。

その名も「蟻鱒鳶ル」(ありますとんびる)
なんと!グーグルマップでこの名前を入れるとちゃんと地図上に場所が案内されるくらいの認知度なんです。

このビルは建築家岡啓輔さんが自力でご自分の家をRC造(鉄筋コンクリート)で建築されているのです。岡さんは当然1級建築士の資格を持ってらっしゃるのでこんな事が出来ちゃうんですね。
なんと2005年着工ですからもうかれこれ13年もセルフビルドしているんです。しかも今現在も建設中です

ですから「三田のガウディ」なんて言われているんですよ。
いろんな意味ですごいですね。



まず、なんとも奇妙な名前「蟻鱒鳶ル」。
この名前はアーティストの友人が名付けてくれたそうです。

「ここにあります」という肯定的な意味とシェラトンやヒルトンのような有名ホテルにあやかる意味もあり、さらに陸海空3種の動物、最後のルは岡さんが尊敬する建築家ル・コルビジェから拝借したそうです。
名前の由来だけでも面白いストーリーが満載なんです。

このビルはコンクリートで、しかも即興で建築しているというのですからすごいです。

岡さんは建築家でありながら舞踏の経験もあり、即興で家を建てていくという発想は舞踏の経験から来ているそうです。
なかなか面白い発想ですね。だからこんなに有機的でくねくねガクガクした建物なんですね。
現場に行ってよくみるとコンクリートにいろんな型押しをしているのがわかります。

普通はコンクリートというとコンクリート打ち放しで有名な安藤忠雄設計の建物がありますが、表面は無機質、無表情の壁を思い浮かべます。(このブログでも安藤忠雄設計の広尾の教会国立新美術館での展覧会を紹介しています。)

でも、蟻鱒鳶ルは違います。いろんな表情があってとても硬くて冷たいコンクリートとは思えません。

この蟻鱒鳶ルについて、そして岡啓輔さんについてもっと知りたい人は
バベル!自力でビルを建てる男」を読んでみてください。

とても面白い本です。そりゃそうですよね。誰も挑戦しようとも思わないような事を13年間も続けている人の物語です。面白くないわけないですね。

蟻鱒鳶ルに行ったら岡さん本人がせっせと工事中かもしれません。
晴れていればかなりの確率で作業しいるでしょう。

とても気さくな方なので話しかけてみると丁寧に説明してくださるかもしれません。
ただし、生のコンクリートはすぐに固まってしまうので、作業の内容によっては手が離せない状況の場合もありますのでご注意を。



現在は、大好評で終了した「レアンドロ・エルリッヒ 見ることのリアル」の後に森美術館で開催されている「建築の日本展」にも取り上げられています。

書籍刊行に展覧会と精力的に活動されているので、最近は新聞やテレビでも色々取り上げられています。ですから世界中から見学の方が来ているそうです。今後も蟻鱒鳶ルから目が離せませんね。

斜め前には丹下健三設計のクウェート大使館があります。巨大コンクリート建築と自力建築と両方見学できる聖坂に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

慶応大方面からなら三田3丁目の交差点から高輪方面へ抜ける道が聖坂の道です。クウェート大使館の手前、普連土学園の向かいに建っています。

港区三田4丁目15-35


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