三田のKeMCoで開催中の「大山エンリコイサム Altered Dimension」展

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大山エンリコイサム

日本とヨーロッパの血を引きながらニューヨークに住むコスモポリタンな現代美術作家、大山エンリコイサム。慶應義塾出身ということもあり慶応三田キャンパスのミュージアム「慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)」で展覧会「Altered Dimension」を開催しています。

メガネ屋チェーンのJINSのビジュアルを手掛けたり、大相撲の横綱 照ノ富士の化粧廻しをデザインするなど一般へも浸透し始めている今注目のアーティストです。

その大山エンリコイサム作品の新しい展開が見られるということで早速鑑賞してきました。

▲KeMCoの正式名「Keio Museum Commons」。

出入り口は三田キャンパス側ではなく、桜田通り側にあります。街に開かれた大学の美術館です。

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Altered Dimesnion

KeMCoでは現代美術展をシリーズ化していくようで、その第一回が慶応出身のアーティストの個展「大山エンリコイサム Altered Dimension」です。

▲会期は2022年10月17日から12月16日までの2ヶ月間

KeMCoは土日祝は休館ですが、この展覧会では11月5日と12月16日の土曜日は特別に開館するそうです。また木金は19時まで延長して開館するので、かなり訪問しやすいのではないでしょうか

ヴィジュアルメモ/エスカレーター

館内に入ってまず目に入るのが「ヴィジュアルメモ/エスカレーター」という映像作品。

”ヴィジュアルメモ” とタイトルがあるので作品というより本当に単なるメモなのかもしれません。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

 

▲右の突き当りに見えるのがその「ヴィジュアルメモ/エスカレーター」。

左の本物の階段と良い対比になっています。

エスカレーターって、遠くから見ると平面的に見えますが、近くで見れば立体的。今回の展覧会の “Dimension” の意味を予感させるような作品です。

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<<FFIGURATI #428>>

Altered Dimensionは3Fの展示室で開催されています。

3Fの展示室へは階段を上がるのですが、その踊場に大山エンリコイサム作品<<FFIGURATI #428>>が展示されています。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲ガラス窓に描かれた作品のようですね。

2022年制作の新作です。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲ただいつもの作品とどうも違う。

見るとこれは3D!。立体作品なのです。

あの大山エンリコイサムのクイックターン・ストラクチャー(QTS)が窮屈な平面から開放されて飛び出している。これこそが新しい展開そのものなのですね。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲大きな作品です。

また三田キャンパスが借景になっているのも面白いです。

過去にも立体作品はありましたが、QTSそのものが立体というのは始めてかも。

2022年初頭にNADiffで開催されていた「Blister」展でも空間へ飛び出そう、3Dへという流れはありましたが、とうとう本当に飛び出してしまいました。

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Room 1

<<FFIGURATI #428>>に圧倒されたらまずは3FのRoom 1展示室へ。

あ、その間に小品が2つほど展示されているので見逃さずに。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲Room 1はエアロゾルと一緒に墨を使用した作品群です。

モノクロームの作品が6点。

もちろんすべて3Dです。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲作品の中央部分が盛り上がっています

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲キャンヴァスと紙管を組み合わせて立体感を出しています。

このRoom 1の作品は <<FFIGURATI #431> から<<FFIGURATI #416> まで。

Room 2

Room 1の向かいのRoom 2は立体作品。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲ <<FFIGURATI #437> から<<FFIGURATI #444> まで6点が展示されています。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲あの”クイックターン・ストラクチャー” をさらに立体的に表現しています。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲Room 1, 2がある3Fのエレベーター脇にも作品があるのでお見逃しなく。

平面から立体へ、Dimension(次元)が増えたことでさらに多様な表現が可能になったようです。これから先の大山エンリコイサムの作品が楽しみです。

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KeMCo StudI/O

続いて8FのKeMCo StudI/O(ケムコ・スタジオ)へ。

ここはクリエイション・スタジオとして機能する施設で、3Dスキャンから普通のデジタル撮影まで可能な撮影スタジオ、オブジェトのデジタル化から制作まで出来るレーザー加工機、3Dプリンタなどのファクトリーが設置されています。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲左の柱に描かれている壁画とその右側のカーテンで構成される <<FFIGURATI #314>> 。

もちろん大山エンリコイサムの作品で、KeMCo開館時からのお馴染みの作品ですね。

通常は間近で見ることはできませんが、「Altered Dimension」開催中には StudI/Oの特別開室日が設けられていて、その日には間近で作品を鑑賞できるそうです。

「大山エンリコイサム Altered Dimension」展(KeMCo, 慶應義塾大学)

▲これはスタジオ内からカーテン全体を見たところです。普段はこの場所から見ることもできないようなので、可能であれば特別開室日に訪問してみてください

なおStudI/Oの特別開室日はAltered Dimension展の公式サイトで確認できます。

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KeMCoの場所とアクセス

実は正確にはKeMCoの場所は三田キャンパス内ではないかもしれません。

▲赤羽橋からだと桜田通りを札の辻方面へ向かい、慶應の東門も通り過ぎ、マルエツプチのその先の建物がKeMCoです。”東別館” とあるように三田キャンパス内からアクセスすることはできません。

写真は桜田通りの歩道から見たところ。出入り口はミラー張りになっていて一瞬入り方が分からないかもしれません。

KeMCoは特に慶應出身でない一般の人でも訪問することができますし、現代美術展もシリーズ化されて始まりますし、新しいアートスポットとして利用していきたいですね。

その第一回の「大山エンリコイサム Altered Dimension」展では作品数こそ多くはありませんが、この注目アーティストが新しい造形を展開している現場を目撃できる重要な展覧会になりそうです。

大山エンリコイサムの著作はAmazonからも購入可能です。

Altered Dimension 基本情報

名称 大山エンリコイサム Altered Dimension
会場 KeMCo
会期 2022年10月17日(月) 〜 12月16日(金)
時間 11:00 − 17:00 (木金は19:00まで)
料金 無料
休館日 土日祝 (11月5日(土)、12月3日(土)は開館
予約 不要
撮影 撮影可

KeMCo 基本情報

名称 KeMCo (Keio Museum Commons)
住所 港区三田2-15-45
最寄駅 三田駅、赤羽橋駅
休館日 土日祝
時間 展覧会によって異なる

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