自粛明けで飲食店などはもちろん、各地の美術館なども制限付きではあるけど徐々に再開し始めています。東京都現代美術館のオラファー・エリアソンの「ときに川は橋となる」を観に行き、アーツ前橋へ廣瀬智央の個展「地球はレモンのように青い」を観に行ったり懸案を片付けて、久しぶりに近場の東京都庭園美術館を訪問しました。
今開催中なのは「東京モダン生活」。
庭園美術館の建物である旧朝香宮邸そのものと、それが建てられた1930年代の東京にスポットをあてた展覧会です。庭園美術館といえばアール・デコ様式。当時の流行の様式です。
”アールデコ” というと100年近く昔の、なんか歴史上の話のような感じがしてしまいますが、例えば音楽上の歴史で考えればロバート・ジョンソンやボイジャーに載せられ宇宙までその音楽が送られたブラインド・ウィリー・ジョンソンなどが生きていた時代。そう考えると実はけっこう最近の出来事なんですね。
庭園美術館についてはこれまで何度か紹介してきました。
今回の展示会は建築そのものが展示対象なので、主にその収蔵品やコレクションが展示されています。
▲本館をざっと見学したら新館へ向かいます。
通路のガラスにはドットの模様が施され、その模様によって通路にハートの影が落ちるのです。
Cafe TEIEN
今回は庭園美術館のミュージアムカフェ「Cafe TEIEN」をメインに紹介します。
今は人影も少ないのですが人気の展覧会や桜や紅葉の季節だとこの長椅子に順番待ちの列がずらっと並びます。
でもこれからはそういう密な状態はなくなるのでしょうね・・・
▲美味しそうなケーキがずらっと並んでどれにしようか迷ってしまいます。
展覧会とのコラボスィーツ「アラベスク」。
ちなみに、今ではミュージアムカフェで展覧会とのコラボメニューが提供されるのは当たり前になっていますが、最初にこのようなコラボメニューを提供したのは今年限りで閉館する原美術館の「カフェ ダール」です。
アラベスク(Arabesque)
偶像崇拝が禁じられているイスラム文化圏では装飾として幾何学的文様(Arabesque)が発達しています。
そんな文様を模したケーキが今回のコラボメニュー ”アラベスク”。
▲アラベスクが散りばめられたホワイトチョコレートがケーキの周りを壁のように取り囲んでいます。
見るからに甘くてカロリー高そうですね。
▼ひとまず天辺のチョコを取り除いてみました。
▼中身が出てきたところがこれ。
チェリーケーキです。
ひたすら甘いアラベスなチョコの中身が酸味が効いたチェリー。
なかなか背徳感ある組み合わせでした。
▼こちらは「季節のケーキ」。イチジクのクリームケースでした。
アラベスクも季節のケーキも、お皿にもしっかりアラベスクが。徹底しています。
庭園美術館のアラベスク
ケーキやお皿だけでなく、庭園美術館の中はあちこちにこうしたアラベスクを見つけることができます。
▲アラベスクケーキはたぶんこれをイメージしているのでしょう。
Cafe TEIENの店内
TEIENの店内はさほど席数が多いわけではありません。美術館自体のキャパは比較的大きいのでどうしても行列になってしまいますね。
今はテーブルの間隔を空けて密対策をしています。
なので室内では4卓しか稼働していません。
テラス席も同様、ひとつ置きです。
今は芝生の緑が気持ちいいです。
ちなみに庭園だけの入場も可能で大人一人200円。芝生の庭だけでなく奥には日本庭園や茶室などもあります。
でも庭園美術館は年間パスポートを購入するのがおすすめです。
期間内は何度でも入場可能、しかも同伴者1名が無料という大盤振る舞いなのです。
年に2回訪問すれば元が取れてしまいます。
東京都庭園美術館への行き方
東京メトロ白金台の駅から、1番出口を出て目黒通りを反対側に渡り、目黒駅方面に徒歩6分です。2番出口から出ちゃったらそのまま目黒駅方面に歩きます。
自然教育園があったらその先です。
目黒駅からなら目黒通りを白金方面に徒歩7分ほど、首都高の下をくぐってで左側の緑が生い茂っている所に入り口があります。
東京都庭園美術館
東京都港区白金台5-21-9
10:00−18:00 第二第四水曜休館
庭園入場料:一般200円、大学生(専修・各種専門学校含む)160円、中・高校生・65歳以上100円、18歳未満の子を同伴する都内在住の方2名まで、庭園の入場料金半額
入館料:展覧会ごとに金額が変わります。