南麻布の個性派 MISA SHIN GALLERY – 作品の展示がない展覧会を開催中

南麻布の住宅街の中の小さなギャラリー「MISA SHIN GALLERY(ミサ・シン・ギャラリー)」。キューブ一つの小さなギャラリーですがで常に質の高い展覧会を開催しています。

主宰者の辛美沙さんが10年ほど前に創立した比較的新しいギャラリーで、数年前にそれまで「Takuro Someya」があった今の場所に移転してきました。

歩くとどの駅から遠いこともあって気軽に行けない人も多いかもしれませんが、現代アートのカッティングエッジの部分を知るにはとても良い場所なので定期的にチェックしておきたいギャラリーです。

 

ギャラリースペース

普通の低層マンションの1階スペースを使っているので展示スペースは1室だけ。

▲真ん中に大きな木製のテーブルがありますがこれは展示作品ではなく常置されている商談などにも使うテーブルです。

作品はたいてい壁2面を使って展示されています。

▲入ってすぐのカウンター。スタッフの方は奥の部屋にいることも多いので鑑賞の際はひと声かけてください。

▲SHIN MIA GALLERYが入るマンションです。

奴坂(やっこざか)と薬膳坂とのT字路脇です。以前より目印が増えて行きやすくなっています。

▲ドアと郵便受けにはシンボルカラーで ”MISA SHIN GALLERY” と入っています。

郵便受けには “Araata Isozaki & Associates” とありますね。日本のポストモダン建築の大家 磯崎新氏の事務所です。

公私ともにパートナーなので磯崎新氏の事務所業務もこちらで引き受けているのかもしれませんね。

 

戦争画 / ヘテロトピア

MISA SHIN GALLERYで2021年9月11日から10月30日まで開催されているのが高山明の
戦争画 / ヘテロトピア – 東京国立近代美術館編 –」です。

戦争画の展覧会を 9月11日 から始めるということ自体が一つのメッセージですね。

▲高山明のヘテロトピアシリーズの第一回は2013年に初演されその後も世界各地で展開されているそうです。

東京国立近代美術館編は今回が初公開。

▲戦争画の展覧会のはずがギャラリーに戦争画は見当たらず、壁にQRコードが貼られています。

鑑賞者は自身のスマートフォンでQRコードを読み取りWebサイトにアクセスします。すると戦争画をベースにした詩の朗読を聴くことができるのです。鑑賞者は国立近代美術館にある絵画をイメージしながら詩を聴くという想像力も試される展覧会です。

▲詩のもとになった絵画の説明が記載されたペーパー。

イヤフォンは無料で貸し出してもらえます。

スマホは必須、自分用のイヤフォンもできれば持参したいですね。

物理的な絵画はなくて、詩を聴いて絵画を想起するという作者と鑑賞者の垣根を取り払うというまさにフルクサス的な試みです。

 

過去の展覧会

全部行っている訳ではないのですが印象的だったものをいくつか。

▲前回の高山明の個展「マクドナルド放送大学」。

会場設営と撤去作業しか見てなくて、肝心の展覧会を見ていないという思い出深い展覧会だったので。

▲これは2021年春のフランシス真悟、伊庭靖子、篠田太郎、小沢剛によるグループ展「paintings」の時。

評価の高い中堅作家たちのグループ展で特に変わったところはないけど見どころのある展覧会でした。

▲小沢剛の作品。

20世紀のポップカルチャーのアイコンであるエルビス・プレスリーをモチーフにしたアンディ・ウォーホルの「ダブル・エルビス」を、なんと醤油で再現した作品です。

ギャラリーの場所と行き方

南麻布のかなり分かりづらい場所です。

▲広尾駅から徒歩10分ちょっと。有栖川公園沿いに南部坂を登り「ありすいきいきプラザ」の信号を右に曲がります。
パキスタン大使館とフィンランド大使館が角にある四つ角を左へ。

本村(ほんむら)小学校の前も過ぎて坂道を登ったところにギャリーが入るこのマンションがあります。

▲麻布十番駅からだと徒歩15分弱くらい。まずは「仙台坂上」の交差点を目指します。暗闇坂から元麻布ヒルズの前を通ってもいいですし、二の橋から韓国大使館を左手に仙台坂を登ってもOK。

仙台坂上の五叉路(六差路に見えるかもしれません)で、坂下から見て左へ2本目の道を行きます。元麻布ヒルズ側から来たなら仙台坂上の信号をそのまま直進です。

仙台坂上の交差点から道なりに左へ200mほど行くと「本村公園」という看板があるので右へ曲がればギャラリーです。

仙台坂上からここへ来る途中には安藤忠雄による個人邸とか東京最古の店蔵とかありますしし、反対側のブロックにはまさに磯崎新設計のマンションもあったりするのですが、それはまたの機会に。

▲ちょっと坂を下ればMISA SHIN GALLERYの入り口です。

この坂を下ったところを左に曲がるとかつて衆楽園」という釣り堀があったので、釣りをする人はこの辺りはご存知かもしれませんね

また、四の橋の都営バスのバス停から薬園坂を登って奴坂と交わる本村公園のところを目指すのもよいと思います。

ただ南麻布一帯は散歩するのも楽しい場所ですし、疲れたら広尾なり麻布十番へ降りれば休めるところはいくらでもあるので、天気の良い土曜日に迷いながらSHIN MISA GALLERYを目指すのもまた一興かと思いますよ。

基本情報

店名 SHIN MISA GALLERY
住所 港区南麻布 3-9-11
最寄駅 広尾駅、麻布十番駅
定休日 日月祝日
営業時間 12:00 − 19:00

 

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