茶亭羽當(さてい はとう) – ブルーボトルにも影響を与えた渋谷の老舗喫茶

世界の茶亭 羽當

渋谷の老舗喫茶店「茶亭 羽當(さてい はとう)」。

チューダー朝様式の外観からずいぶん古い喫茶店と思われますが創業は1989年。バブル後期とはいえ平成生まれの喫茶店です。

でも創業30年以上ですから立派な老舗喫茶店ですね。ここ羽當が大きく注目を浴びるようになったのは、ブルーボトルコーヒー創業者のジェームズ・フリーマン氏にインスパイアを与えた喫茶店だから。フリーマン氏は何度も羽當の素晴らしさについて言及しています。

いわばサードウェーブコーヒーの原点となる喫茶店なのです。

でも、もしブルーボトルがなくても居心地の良い渋谷の隠れ家喫茶店として密かな人気店だったと思います。今は日本中はおろか世界中からコーヒーファンが訪れる喫茶店ですが。



茶亭 羽當の店舗

渋谷の明治通り沿いから入った路地に羽當はあります。

木造の一軒家風な外観ですが、実際は雑居ビルの一部です▼

店内は大きなL(エル)字型をしています。

右手がカウンター、左手にテーブル席。突き当りに楕円形の大きなテーブル席があり、そこから左へ続いています▼

これは一番奥のトイレ前からカウンターを見たところ。

以前は喫煙OKでしたが現在は全面禁煙です▼

店内真ん中の大テーブル。相席用のテーブルですね。

今はしつこいほどアクリルのパーテーションで区切られています▼

カウンターです。壁に飾られているカップとソーサーは好みのものを指定してオーダーすることが可能です▼

今はやはりお客さん自体が少ないのでカウンターもガラガラだったりします▼
もっとも週末はやはり混むと思いますが。

こうした雰囲気とコーヒー、それらがもたらず ”体験” をブルーボトルは大いに参考したのでしょう。

また ”コーヒー1杯が8ドルもする!” ことも印象に残ったそうです。

茶亭 羽當のメニュー

では、ジェームズ・フリーマンがびっくりしたというメニューを見てみましょう。

ドリンクのメニューです。バリエーションも豊富です▼

コーヒー単体でみれば今の日本の平均からしても高いですけど、「コーヒー体験」と考えれば若干プレミアムが乗っただけとも言えます。

自家製シフォンケーキ、自家製チーズケーキ、それとサンドイッチやトーストなどの軽食▼

 

店内がどんなに快適でも提供されるコーヒーがそれほどでもなければこんなに絶賛されることはないのですが、羽當のコーヒーは簡単に淹れているようでもシンプルに美味しいコーヒーです。

”ブルーボトルは喫茶店文化の表面をなぞっているが技はコピーできていない” というのはよく聞く批判です。たぶん羽當のコーヒーも何か細かい知見や技術の積み重ねに美味しく淹れる秘密があるのでしょう。



茶亭 羽當のコーヒーとケーキ

この日は ”羽當オリジナルブランド” ▼

カップにたっぷりなコーヒーと一緒に時間を気にせず飲みたいですね。

もうひとつはオ・レ・グラッセ▼

これがあるのはちゃんとした喫茶店である証みたいなものですね。

レアチーズケーキ(上)とベークドチーズケーキ(下)▼

コーヒーとレアチーズケーキ。甘さとほどよい苦味の取り合わせ▼

オ・レ・グラッセとベイクドチーズケーキ。甘いドリンクと大人なチーズケーキの組み合わせ▼

この日は思わず自家製チーズケーキまで食べてしまいましたが、コーヒーだけ、ドリンクだけでもその味と居心地の良さを楽しむことができます。

ブルーボトルと羽當

ブルーボトルコーヒー創業者のジェームズ・フリーマンさんが茶亭 羽當を訪問した時の記念写真です▼

(画像引用:The California Sunday Magazine)

ジェームズ・フリーマンさんが初めて羽當を訪れたのは2007年。1日で東京中の喫茶店を10軒以上回ってその中で「羽當」を見つけ、それ以来のお気に入りだそうです。

日本の喫茶店は1950年代60年代のボヘミアン文化の残り香にオーナー個々の情熱が加味された独特のものだと彼は言っていて、たしかに老舗喫茶店として残っているのはどこかビートニク的なセンスが感じられたり、音楽や映画など文化に対する情熱と一緒になっていることが多いように思います。

同じボヘミアンでも、ボーボワールが友人たちと激論しているその奥の席ではサルトルが髪をかきむしりながら原稿を書いていて、その脇ではボリス・ヴィアンが女性を口説いてるみたいなサンジェルマン・デ・プレのカフェの文化とは全然違って、日本の喫茶店はもっとパーソナルな空間としての場を大事にしていますし、その辺りをフリーマンさんは日本独特と感じたのではないでしょうか。

ちなみにフリーマンさんは日本でも新しい店舗がオープンする日は現場に姿を見せています。2回ほどお見かけしたことがありますが、いつもこのようなカリフォルニアのビジネスカジュアルな格好をしていますね。



茶亭 羽當の場所

渋谷の宮益坂下の交差点から明治通りを原宿方面は100m、野村證券のビルのところを右に入ります。すぐ左手に羽當の入り口があるはずです。地下鉄の渋谷駅からなら雨の日でも行けますよ。20aの出口をエレベーターで地上に出れば15mです。

ブルーボトルが・・という枕詞抜きに素晴らしいコーヒーが飲める喫茶店ですし、サードウェーブ系の原点を確かめるために訪問するのも良いでしょう。

でもコーヒーが美味しくて居心地の良い渋谷の隠れ家喫茶としてずっと利用していきたいですね。

茶亭 羽當

渋谷区渋谷 1-15-19
定休日 : なし
営業時間 : 11:00-23:30

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