薬園坂、奴坂、釣堀坂など起伏に富む南麻布を巡る − 麻布の坂道シリーズ

これまで麻布の坂道シリーズとして主に港区内の坂道を紹介してきましたが、今回は南麻布の坂道です。

南麻布から麻布十番そして谷町(六本木一丁目)へ連なるエリアは武蔵野台地の端に位置していて、台地と谷筋が複雑に絡み合った地形をしています。何も考えずにあっちからこっちへ徒歩や自転車で移動しようとすると坂を下りたり上がったり大変です。

南麻布も有栖川公園と明治通り方面を結ぶ坂道が複雑に入り組んでいます。有栖川公園など南麻布一帯を散策するだけで適度な運動になります。

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薬園坂

仙台坂上と明治通りの四の橋交差点を結ぶ坂道。

仙台坂上からしばらくは平地で本村公園(ほんむら・こうえん)の先から坂道が始まります。

 

▲仙台坂上から来ると二股に別れ、この右側が薬園坂です。

左の道に入って道なりに下れば「絶江坂(ぜっこうざか)」という細い坂道になり曹渓寺の脇を抜けて明治通りへ繋がります。

▲太い道の方が「薬園坂」。

小石川薬草園の前身あたる幕府の薬園があったのでこう呼ばれているようです。

クルマは上から下への一方通行ですがタクシーの通行量が多いです。抜け道として利用しているのでしょうか。

▲坂の下は四の橋交差点で明治通りに出るのですが、下り切る手前に「イラン大使館」があります。

大使館の壁にイランの紹介写真が掲出されていたり、本当に時々ですが館内を開放しての展覧会やペルシャ絨毯の展示即売会を開催しています。

奴坂

仙台坂上から来て薬園坂を下る手前に、右に下る坂道があります。

ここが「奴坂(やっこざか)」です。

 

▲本村公園の角からかなりの急坂を下ります。ここもクルマは下りの一歩通行です。

昔は奴坂という名の由来が書かれた標識が立っていたのですがいつの間にか撤去されています。たしかこの辺りに奴が多く住んでいたなど、いくつかの説があるという説明だったと憶えています。

▲路面に滑り止めの処理が施されているようにかなり急坂です。

自動車が止まっているマンションの1Fは「MISA SHIN GALLERY(ミサ・シン・ギャラリー)」という現代アートのギャラリーです。

また2022年末に亡くなった世界的な建築家、磯崎新(いそざき・あらた)の事務所も同じ場所です。

▲奴坂を下りきったところから坂の上を見てみました。

この奴坂と向き合うように坂道が繋がっていて、そちらの坂は「阿衛坂」と言います。

またこの写真の場所はT字路になっていて右手の奥の方にはかつて「衆楽園」という釣堀がありました。もう営業はしていませんが釣堀は今も水をたたえたまま残されています。

武蔵野台地の端の谷筋の、さらに窪地ということで水が溜まりやすいのでしょうね。元麻布の「がま池」もここより標高は高いはずですが地形的にはやはり窪地ですし。

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阿衛坂

阿衛坂と書いて ”あこうざか” と読みます

▲奴坂を下ってきてそのまま真っ直ぐ進むと阿衛坂です。

このまま本村小学校の前を通って進むと新坂との四つ角に出ます。

▲これは本村小学校の前から阿衛坂の下の方を見たところ。T字路から先が奴坂。右へ曲がると衆楽園です。

阿衛坂も道路に滑り止めがついていて坂の下の方はかなりの急坂です。

▲阿衛坂は坂の下半分は上り方向への一方通行。クルマは本村小学校の前までしか行けません。

登ったり下りたり、釣堀はあったりで台地の端だなぁと実感できる場所です。

釣堀坂

タモリの「坂タモリ 港区編」でも紹介されている「釣堀坂」。

これもインパクトがある名前ですね。

▲でも見つけることの難しさではトップクラスかも。

薬園坂の二叉のところから薬園坂を50mほど下りたところに釣堀坂の入り口があります。

要するに奴坂+阿衛坂と平行する坂道です。

▲ここもかなり急坂です。

また通行止めや一方通行の交通標識もなくクルマの通行は禁止されていないようですが地元の方以外がクルマで進入するのは止めておくのが無難です。

 

▲軽自動車ならなんとかと思うかもしれませんが、途中からは階段になっています。

あまりに急坂で道の半分を階段化してしまったようです。

▲坂の途中から上を見上げたところ。

坂の上は薬園坂です。

▲坂の中間。

昔はこの奥にも釣堀があって、そのために「釣堀坂」と呼ばれているようです。

その釣堀は衆楽園とは別の釣堀だったそうで、この谷筋に沿って釣堀が並んでいたのですね。

▲これは逆の方向、西側の坂道。

やっぱり坂の半分は階段になっています。

▲こちら側は車止めが設置されていてクルマでの進入は物理的に無理です。

こちら側はいったん平地に出て、その先は「新坂」へ繋がっています。

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新坂

明治通りから有栖川公園まで真っ直ぐ上っていくのが「新坂」。

やはり狭い一方通行の坂道ですが、なんとバスも通っています。

▲坂の上、パキスタン大使館のある四つ角にも標識が立っていて坂の名前の由来が書かれています。

新坂は上りの一方通行、薬園坂は下りの一方通行で、坂の下の方では二つの坂の間をクルマで行き来ができるけど、上の方は薬園坂から新坂へしか行けないんですよね。

青木坂

釣堀坂、奴坂と共にタモリの「坂タモリ 港区編」で紹介されている「青木坂」。

実はちょっと離れた場所にあるのですが、でも南麻布の武蔵野台地の端の坂道という意味では同じです。

▲青木坂の由来が書かれた標識は坂の頂上、フランス大使公邸の脇に立っています。

青木坂はここから大使公邸の脇を下ります。

▲青木坂は下りの一方通行。

路面に滑り止めがあるようにかなり急坂です。

▲これは青木坂の下の四つ角。

坂を下りて真っすぐ行けば明治通り、左へ曲がればフランス大使館やニュー山王ホテルを経て明治通り、右へ行けば広尾駅や有栖川公園です。
(クルマで右折は可能ですけど袋小路です)

釣堀坂、奴坂、青木坂を巡る

週末などに、坂タモリで紹介されている釣堀坂、奴坂、青木坂を巡りながら南麻布の台地や谷筋を散策するのも楽しいと思います。

おすすめルートはまず広尾をスタートして青木坂を上ります。

フランス大使公邸の門を左に曲がり「ヨーロッパハウス」の前を通って真っすぐ行けばそのまま阿衛坂と奴坂です。

奴坂を上りきったら右に行けば薬園坂。少し下って釣堀坂の入り口を探して釣堀坂を抜ければ再び新坂。

そこから有栖川公園の方に向かいドイツ大使館を左に見ながら南部坂を下れば広尾に戻って来られます。

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